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天童果実同志会「エコ・りんご」の公開確認会を開催しました。

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昨年度に開催予定だった天童果実同志会との公開確認会が、コロナ感染症の影響で1年延期になりましたが、2023年7月19日に実開催で実施することができました。

「公開確認会」とは、産直産地の農畜産物の栽培・生産方法や安全性への取り組みを、組合員が直接確認するパルシステム独自の取り組みです。
 
天童果実同志会は、山形県天童市にある産地です。パルシステムでは、リンゴ、さくらんぼ、ラ・フランスの取り扱いを行っています。今回は、エコ・リンゴの公開確認会です。

前日の18日、パルシステム福島の組合員・理事5名と、生産者消費者協議会生産者幹事の株式会社マルタの鶴田様、パルシステム連合会の那須様の7名が監査人となり事前監査を行いました。事前監査は、農薬の保管庫を見学し、農薬が適正に保管されているかを確認し、併せて農機具についても説明を受けました。続いて、ネオニコチノイド不散布・散布の2つのリンゴの圃場とラ・フランスの圃場を視察しました。圃場の説明を生産者が行い、気づいた点について、それぞれの立場で疑問に感じたことを監査人がたくさん質問していました。場所を事務所に移動して、選果場での作業の様子やそれぞれの掲示物などを見学し、帳票類の監査を2時間ほど行いました。様々な帳票類に細かく記載された内容を確認し、この日の事前監査は終了しました。

農薬保管庫・農機具について説明を受ける監査人

圃場にて確認中
天童果実同志会事務所内で、帳票類を監査します
わからないことを質問して説明を受ける監査人

当日は、公開確認会の始まる前に、3班に分かれて圃場の視察を行いました。4月の組合員との産地交流の際にも詳しくお話を頂きましたが、あの時と違って花が実となり木になっている様子を見ながら、組合員からは活発な質問が出されていました。圃場視察を終え、会場に入って昼食を済ませた後、会場に準備した天童果実同志会の帳票類をたくさんの組合員が、確認し生産者に質問していました。

一般参加者に圃場にて説明を行っている様子。生憎の雨の中でも真剣に質問する組合員さん

12時40分定刻に、緑の迎賓館にて、天童果実同志会の生産者の皆さま、果樹部会の皆さま、パルシステム連合会の皆さま、パルシステム福島の組合員と総勢85名の参加となり、公開確認会が開会しました。

当組合理事長の池端美雪(いけはたみゆき)は、開会の挨拶の中で、今回の公開確認会が行えたことについて、天童果実同志会の皆さまのご対応について、感謝の意を述べた。また、「公開確認会での貴重な体験や生産者の顔を思い浮かべて食し、心豊かな体験をしてほしい。公開確認会を通して産地の方との理解と信頼を深める場になってほしいと思う。」と述べました。

続いて、天童果実同志会 片桐完一(かたぎりかんいち)会長から、生協との繋がりと現在の天童果実同志会に、世代交代で女性や新規就農者が増えたことや法人化したことについて触れ、「自分たちが耕作している農地を地域に残し、守っていけるかを課題として取り組んでいる。公開確認会を通して皆さんたちから気づきを頂きたい」と述べられました。

天童市副市長、村山総合支庁農業技術普及課主任指導員からも開会式でごあいさつをいただきました。

産地からのプレゼンテーションは、天童果実同志会の伊藤洋平氏、片桐雅人氏が担当し、会員紹介動画の投影から始まりました。産地の特徴や天童果実同志会のあゆみ、「むら」に生きるものとして、地域社会の課題に前向きに取り組み、「いのち」を大切にし、環境に優しく、地域の中で循環できる農業。そして、子どもが夢と希望を持てる環境保全型農業を目指す。といった産地の理念について話され、安心、安全、美味しい果物を作るための取り組みや、持続可能な農業を行うための取り組みについて発表がありました。プレゼンテーションを聞いて、組合員から様々な質問が投げかけられ、一つ一つ丁寧な回答をいただきました。

監査所見報告では、「天童果実同志会の計画や資料を確認し、パルの考え方と一致していることも確認しました。」「栽培管理記録からいつ・だれがどの農薬を使用したかを詳細に記入しチェックされていることを確認しました。」「出荷する際は、会員宅で選別し梱包して同志会の集荷場にて再度選別され、2重のチェック体制となっているのを確認しました。」との監査報告や、「30代からの若手メンバーがたくさん頑張っているので、これからのより一層な発展を期待します。」「果実栽培の大変さを教えて頂きましたが、それより楽しく温かく交流させていただき、今後もパルシステム福島との交流がずっと続くことを願っています。」「消費者として生産者がこれからも安心安全について日々研究して、モチベーションアップして作業される為にも買い支えていきたいと思いました。」などの感想が寄せられました。

産地からは、「天童果実同志会は地道に生産を続けてきている。それを理解してもらい、作る側と食べる側で話しあい前に進んでいく積み重ねが大切だと思う。」と受け止めがあり、2日間に渡る公開確認会は無事終了いたしました。

監査受け止めは、天童果実同志会皆さんから一言ずつ頂戴しました。

世代交代や新規就農者まで、若い世代も頑張っています
参加者全員で集合!「天童果実同志会の皆さまこれからも美味しいりんごをお願い致します!」
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